宗教界の新型コロナウイルス(COVID-19)感染対策について(第1版)

宗教界の新型コロナウイルス(COVID-19)感染対策について

(第1版)

 

令和3(2021)年9月17日

公益財団法人 日本宗教連盟

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 社寺における初詣や教会におけるクリスマス・ミサなどは日本における伝統的行事として社会に根付き、国民の精神的安寧に寄与するなど、我が国において大きな社会的意義を持っております。

これから仏教では彼岸の時期を迎え、秋には神社のお祭り、12月にはクリスマス・ミサ等、年末年始を迎えるにあたっては、なお一層の感染対策が必要です。

私たちは2020(令和2)年の年末から年始を迎える段階で第3波を経験し、その後感染力の強い変異株の急増で、より大きな第4波、第5波の影響を受けました。現在ワクチン接種が高齢者を中心に進んでおりますが、若い世代の重症者が増え、いまだに医療機関の逼迫による自宅療養者が多い状況です。治療薬が確立されていないため、全国的に感染者数が減ってきても急に感染対策を緩めてしまうことで、再び厳しい状況を招きかねません。

氏子崇敬者・檀家・信者・信徒の方々、国内外から訪れるすべての皆様が、安心して社寺・教会等に赴き、祈りを捧げることができるよう、日本宗教連盟に加盟する各宗教団体が作成しているガイドラインを再度見直し、徹底して感染拡大防止の取り組みを強化していきたいと存じます。新しい生活様式が定着してきた今だからこそ、大切な皆様の安全と健康を守るために、これまでの感染対策の「基本」を徹底して行うことが重要です。

つきましては、本連盟においても新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、最低限取り組むべき項目をまとめました。また、加盟各団体で各々策定しているガイドラインのリンクも併せて掲載致しますので、これまで同様に感染症対策にご協力をお願いいたします。

尚、今後の感染状況の変化や政府の対処方針等の変更により、それぞれの団体においてはガイドラインの規定内容の見直しを行う場合がありますので、御承知置き願います。

 

1、基本的な対処事項

①換気の悪い密閉空間(密閉)、人の密集(密集)、互いに手を伸ばせば届く距離での会話や発声(密接)のいわゆる「三密」を避け、最低限人と触れることのない距離を確保し、自己への感染を回避するとともに、他人に感染させないようにすること。

②多くの参拝者・礼拝者等が同時に利用する場所(手水舎や賽銭箱前、授与所周辺、トイレ、祈祷・礼拝所への出入り口等)での感染防止策を行うこと。

③他者と共有する物品や手が触れる場所について、接触の頻度を把握してこまめに消毒をすること。

④ウイルスの主な感染経路である接触感染と飛沫感染について、職員及び助勢者・奉仕者、短時間労働者のほか、参拝者・礼拝者等の動線や接触等を考慮して対策を講じること。

 

【御参考】

<ウイルスの生存時間の目安>

エアロゾル(空気中に漂う微粒子)中では3時間以上

銅の表面では4時間

厚紙(段ボール)の表面では24時間

ステンレスの表面では48時間

プラスチックの表面では72時間

 

2、具体的な対応策

①「三密」状態の回避

・対人距離として最低1メートル、最低限人と人が接触しない程度の間隔を空けるよう努める。

・掲示やアナウンスを行うとともに、足型等の目印を付し、参拝者・礼拝者の整理を行う。

・一方通行の実施による導線の確保や、施設内への入室者数の制限等、混雑を防ぐ工夫をする。

②換気の徹底

・空調(エアコン)は外気導入に設定し、一定時間ごとに各施設の窓を二箇所以上開け、換気する。

・必要換気量を満たしているかを確認する方法として、二酸化炭素濃度測定器を使用し、室内の二酸化炭素濃度を確認することも有効。

③飛沫の防止、会話・接触の機会の削減

・職員、助勢者・奉仕者、短時間労働者、参拝者等に、大声での会話を控え、マスクを着用するよう呼びかける。また、事情によりマスクを着用できない場合は、ハンカチ等で口を覆うよう協力を呼びかける。

・受付や授与所等で参拝者・礼拝者等と対面する場合、アクリル板や透明ビニールカーテン等で遮蔽する。

・間仕切り等を設置する場合は、空気の流れを妨げない方向や高さとするか、間仕切り等の間に空気清浄機を設置するなど、空気がよどまないようにする。

・授与品や物品等を受け渡しする際の接触をできるだけ避けるよう工夫する。

④参拝者・礼拝者への手指消毒の呼びかけ

・消毒液を設置し、参拝者・礼拝者にこまめに手指の消毒を呼びかける。

⑤手指が触れる箇所や共用する物品の削減、消毒

・不特定多数の人が触れないように、また、手が触れる箇所や頻度を減らすようにする。

・複数の人が触れる箇所や物品を定期的に消毒する。消毒が困難なものは、撤去することも考慮する。

・直会、法要後の会食、茶話会では、参加人数、滞在時間に留意し、対面を避ける着席を考慮し、参会者が一堂に会するリスクを回避するため、料理の持ち帰りも検討する。

⑥職員、助勢者・奉仕者、短時間労働者等の対応

・職員、助勢者・奉仕者、短時間労働者等に毎日、体温測定や健康チェックを行うよう勧奨し、発熱等体調が優れない時は、自宅待機とする。

・所轄の保健所の連絡先を確認する。万一、感染が疑われる者が発生した場合、速やかに別室に隔離し、対応する者はマスクや手袋の着用等、出来得る感染予防策を講じた上で対応するとともに、保健所に連絡して指示を受ける。

・装束や衣服は共用を避け、こまめに消毒・洗浄する。

・万一、感染者が発生した場合に備え、個人情報の取扱に注意しながら、参拝・祈願者や来訪者の受付票を適正に管理する。

・控室や休憩室等では、同時に使用する人数を減らし、対面での食事や会話をしない。使用後の備品の消毒を呼びかける。

⑦境内・施設入り口等における対応

・マスク着用等の感染防止策を参拝者自身が行うよう呼びかける看板の設置や貼紙を行う。

・掲示等により、発熱、咳、かぜ症状のある人には参拝・礼拝を控えるよう呼びかける。

・厚生労働省開発の「接触確認アプリCОCОA」のインストールを呼びかける。

⑧行事・イベント実施における対応

・大規模行事やイベントを実施する場合は、地域の感染状況に応じた対応が必要であるため、事前に各都道府県等の保健所に必要な感染対策を相談する。

【御参考】

■厚生労働省ホームページ

<新型コロナウイルス感染症の発生について>

厚労省H P参考 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

※ポスターや多言語情報も掲載

<~商業施設等の管理者の皆様へ~ 冬場における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法> 2020年11月27日

厚労省H P参考 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15102.html

<新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について>

厚労省H P参考 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/syoudoku_00001.html

新型コロナウイルス消毒・除菌方法一覧(それぞれ所定の濃度があります)

方法 モノ 手指 現在の市販品の薬機法上の整理
水及び石鹸よる洗浄
熱水 ×
アルコール消毒液 医薬品・医薬部外品(モノへの適用は「雑品」)
次亜塩素酸ナトリウム水溶液 (塩素系漂白剤) × 「雑品」(一部、医薬品)
手指用以外の界面活性剤 (洗剤) - (未評価) 「雑品」(一部、医薬品・医薬部外品)
次亜塩素酸水

(一定条件を満たすもの)

- (未評価) 「雑品」(一部、医薬品)
亜塩素酸水 - (未評価) 「雑品」(一部、医薬品)

※ 薬機法上の承認を有する製品が一部あり、そのような製品は手指消毒も可能。

※ 一部、食品添加物に該当する製品があり、食品衛生法の規制がかかる場合があります。

 

以 上

<各教団の作成しているガイドラインへのリンク>  令和3(2021)年9月15日現在

神社本庁

神社における新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン・改訂版(令和2年11月26日)

https://www.jinjahoncho.or.jp/9668

埼玉県神社庁

全国の神社・神職の皆様へ「変わらない祈りのために」キャンペーンのご案内(2020年9月1日)

http://www.saitama-jinjacho.or.jp/news/20200901095547/17213/

日本キリスト者医科連盟 [ http://japan-cma.net/ ]

教会における新型コロナウイルス感染症対策ガイド 第1版(2020年5月24日)

http://japan-cma.net/saigai/topsaigai/pdf/20200602.pdf

全日本仏教会 http://www.jbf.ne.jp/info/detail?id=10156

※加盟宗派へのリンク

・真言宗智山派 総本山智積院

新型コロナウイルス感染症についての理解とその対策 (2020年6月4日更新)

https://chisan.or.jp/news/%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E3%81%AE%E7%90%86%E8%A7%A3%E3%81%A8%E3%81%9D%E3%81%AE

・真言宗豊山派

法要時の新型コロナウイルス感染拡大を防止するための指針(2020年4月2日)

http://www.buzan.or.jp/pdf/20200402_important_news.pdf

・浄土宗 宗務庁

新型コロナウイルス感染症 今後の方針について(2020年5月29日)

https://jodo.or.jp/wp/wp-content/uploads/2020/02/taiou_info1.pdf

新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方の葬儀式等について法要等の執行にあたってのガイドライン(2020年4月13日一部改訂)

https://jodoshu.net/wp/wp-content/uploads/2020/04/7f17aee62c20cbacabadf1671074d295.pdf

新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた行事開催の基本方針(第2版)(2020年4月8日)

https://jodoshu.net/wp/wp-content/uploads/2020/04/13667d48e9f191dca07d1fe18543e77b.pdf

・浄土真宗本願寺派 宗務所

【門信徒のみなさまへ】法事・法要 勤修のための留意点(ガイドライン)PDF(2021年2月改定)

https://www.hongwanji.or.jp/news/upload_img/20210205_1.pdf

【僧侶のみなさまへ】法事・法要 勤修のための留意点(ガイドライン)PDF(2021年2月改定)

https://www.hongwanji.or.jp/news/upload_img/20210205_2.pdf

・真宗大谷派 東本願寺

新型コロナウイルス感染症に関する寺院・教会ガイドライン(2020年12月21日)

https://www.koshoji.or.jp/news_69.html

・真宗興正派 本山興正寺

【お知らせ】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴う対応について(2021年8月24日)

https://www.koshoji.or.jp/news_143.html

・曹洞宗 宗務庁

新型コロナウイルス感染症に対する各種法要執行の基本指針(2021年7月28日更新)

https://www.sotozen-net.or.jp/wp2/wp-content/uploads/2021/07/3169603a6afa9de0e8f848fbb01fde2e.pdf

新型コロナウイルス感染対策について

https://www.sotozen-net.or.jp/koronataisaku#container

・日蓮宗 宗務庁

新型コロナウィルス感染症に関する葬儀・法要等について(2020年4月14日)

https://www.nichiren.or.jp/information/files/2020/04/about_covid19_nichirenshu.pdf

・本門佛立宗 宗務本庁

新型コロナウイルスの対応に関するガイドラインvol.2 緊急事態宣言を受けてのご奉公について(2020年4月7日)

http://www.honmon-butsuryushu.or.jp/pg/news/item/rh12314686/

新型コロナウイルス感染症の宗内対応に関するガイドライン(2020年2月26日)

http://www.honmon-butsuryushu.or.jp/pg/news/item/fm77854971/

(各教団のガイドラインは2021(令和3)年9月17日現在の情報)

 

4月1日開催の関係団体シンポジウム後援 <災害と宗教>

日本宗教連盟 【後援】 宗教者災害支援連絡会主催シンポジウムのご案内

本シンポジウムは、盛会のうちに終了いたしました。ご参加くださいました皆様に御礼申し上げます。

 

日本宗教連盟は、令和3(2021)年4月1日に開催の宗教者災害支援連絡会設立10周年記念シンポジウム「東日本大震災と宗教者の支援活動の新たな地平」(主催:宗教者災害支援連絡会、共催:「宗教と社会貢献」研究会)を後援しております。

以下のとおりご案内いたします。

宗教者災害支援連絡会主催シンポジウム「東日本大震災と宗教者の支援活動の新たな地平」

日 時: 2021(令和3)年4月1日(木) 17:00~20:00

形 式: オンライン(Zoomミーティング)

主 催: 宗教者災害支援連絡会

共 催: 「宗教と社会貢献」研究会

後 援: 日本宗教連盟

主旨: 東日本大震災から10年が経過しました。宗教者災害支援連絡会は2011年4月1日に設立され、宗教者、宗教研究者らが協力しながら、東日本大震災・福島原発災害の支援活動の充実のための情報交換に努めてきました。

被災者の苦悩や悲嘆はなお続いており、なおも支援活動は求められています。発足10年を記念するこのシンポジウムでは、そうした被災者の状況を思いやりつつ、この10年の東日本大震災・福島原発災害の支援活動を振り返り、被災者と支援者の新たな関わりのあり方を考えていきたいと思います。

また、その後に発生した熊本地震(2016年)、西日本豪雨(2018年)などの宗教者・宗教団体の災害支援の情報交換についても視野に入れながら、宗教者・宗教団体と行政や宗教以外のさまざまな支援者との連携や、防災活動の前進についても考えていきたいと思います。

【プログラム】

挨拶・趣旨説明  島薗進(宗教者災害支援連絡会・代表)

黙祷

発題

(1)戸松義晴(日宗連理事長、全日本仏教会理事長) 「東日本大震災以後の日本宗教連盟の取り組み――宗教と公共性」

(2)篠原祥哲(世界宗教者平和会議日本委員会事務局長) 「『つながり』が生み出す災害後の回復力:求められる『顔の見える支援』」

(3)千葉望(陸前高田市の真宗大谷派正徳寺出身のノンフィクションライター) 「コロナ流行下で迎えた陸前高田の震災10年」

(4)山尾研一(キリスト全国災害ネット世話人、クラッシュジャパン副代表理事・事務局長) 「東日本大震災後のキリスト者の災害支援について」

コメンテータ: 稲場圭信(大阪大学大学院人間科学研究科教授)

閉会挨拶    岡田真水(兵庫県立大学名誉教授)

司会      黒崎浩行(國學院大學神道文化学部教授)

参加費:無料

参加申し込み方法:宗援連のホームページにある「リンク先フォーム」でお申し込みください。

リンク(宗教者災害支援連絡会HP) → https://sites.google.com/site/syuenrenindex/

<日本宗教連盟の「災害と宗教」の研究>
平成23(2011)年3月の東日本大震災の傷跡は大きく、10年たった現在も復興は道半ばであります。震災直後から、避難所となった寺社仏閣、教会等は多く、また、宗教者や宗教法人・宗教団体関係者によって、被災地の救援・支援活動、被災者のこころのケアなどが行われてきました。
大規模災害の救済・支援は、宗教各派を超えた連携協力と情報交換が必要となります。「宗教者災害支援連絡会(略称:宗援連)」は、宗教関係者による災害支援活動の充実を図るために宗教者、並びに、宗教研究者・宗教学者の協力のもと平成23年4月1日に発足した団体です。
今回は、同会の発足に携わった日本宗教連盟関係者(当時の事務局長)も発表に加わります。

当連盟では、寺社仏閣、教会等の地域コミュニティーが災害時において果たす役割を考察し、日常的な地域の文化交流の場として連携することの重要性を認識し、公益目的事業を展開しております。宗教法人の災害時対応や、防災、減災の取り組みなどの社会貢献活動に係る調査研究・分析などを行い、宗教法人の思想、文化、役割等を通じて、宗教団体のみならず広く一般公衆へ宗教文化の振興を図ることとしております。

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