非暴力による世界平和実現のための声明 ― チベット情勢をめぐって

平成20年5月7日

 本年3月14日、チベット仏教の聖地ラサにおいて発生した僧侶・市民と武装警察との衝突は、その後、チベット各地及びその周辺にまで拡大したことが報じられました。
 信教の自由と宗教文化の発展をとおして、世界平和確立への貢献を目的とする日本宗教連盟は、各地の衝突事件で犠牲となられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、現今のチベットをめぐる深刻な状況を深く憂慮するものです。
 真に問題を解決するためには、暴力を排し、人間同士が愛・慈悲・真心を尽くして対話を積み重ねてゆくことが重要であります。
 日本宗教連盟は、今回の対話への動きが現実のものとなり、非暴力の精神に立脚した意義ある対話がなされ、緊張が続く地域に真の平和が実現されることを念願するものであります。

平成20年5月7日
財団法人 日本宗教連盟
理事長  矢田部 正巳